マツダというブランド考察~デミオの後部座席が狭く、ロードスターがパワー不足な理由~

ロードスターと未来

トヨタはプリウスPHVを発表し、NISSANも新型リーフの登場を予告、そしてHONDAもEVの市場投入を宣言するという、激動の2017年。
スバルはかねてより噂のあった大型SUVを北米にて発表し、三菱も海外を主役に次々と攻め手を打ってきています。

そんな中、不気味な沈黙を守るメーカーが一社。

そう、マツダです。

華々しい2016年までの新車攻勢を終えて、次の戦場へ、静かに胎動を続けているようです。

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マツダの未来にプレミアム化は不可欠

色々言われますが、マツダの未来にプレミアム化という要素は絶対不可欠です。
もう少し言えば、「マツダというブランドをプレミアムなものにする」というのが、絶対不可欠な要素だと、私は思っています。

この主張は決して、マツダに「プレミアムな高級車をつくれ」と言っているわけではありません。

ていうかぶっちゃけ、そんなことは不可能だと思います。
トヨタや日産でさえ、高級ブランドを根付かせるのに大変な労力を要している。
そんな中でマツダが高級ブランドを立ち上げて、上手くいくワケがない。

ただ、それでも。

パワーモジュール大変動のこの時代。
車の多くがコモディティに落ちるといわれる激変の渦の中で、マツダが生き残るためには、「世界中の一部のマニアが、敢えてマツダ車を選ぶ理由」を、しっかりと作り続けなければいけないのです。

「じゃあどうするんだよアアン?」( ゚Д゚)

……だからそれをこれから妄想するがな(´・ω・`)

マツダブランド、の確立のために

「目標は世界シェアの2%」

これは絶対に外してはいけない、マツダの大原則です。
ここの軸を失うと、色々話がおかしくなる。
この2%を狙うのが「マツダというブランド」であることは、とても重要な前提です。

マツダが室内空間に拘泥しないのは何故か?

マツダがミニバンをつくらないのは何故か?

その答えは……まあぶっちゃけ一番は「カネがない」からなんでしょうが(笑)、そんなことを言ったらみもふたもないので放置するとして、マツダがそういった大衆の要望に積極的に答えない理由が、この「世界2%」という大目標が念頭にあるからです。

これが10%とか言い出すと、当然日本でのシェアをもっと増やさないといけなくなって、デミオでは主婦層の客が取れないから後部座席広げろとか、ファミリー層にウケるミニバンつくれよってな話になるわけですよ。
んがしかし、そんなことやっても、もっとお金持ってる他社に絶対勝てないから無意味。
そもそも知名度も低くて広告予算にも劣るマツダのお店に、普通の人はそんなに来ないから。
むしろ「室内なんてどうでもいいからスタイル!」という現行信者の支持を失ってしまうのですな。

だからマツダさんは敢えて、「(一般)ユーザーの声を聞かない」のです。
これは非常にリスキーな行為で、間違えると自己満足商品を頻発するだけに終わってしまう。
かと言って大衆化すると大手に対しての勝ち目がないという、ある意味での袋小路。
非常に難しい綱渡りを要求されてるわけですな。

名付けて「自己満足戦略」!
べ、別にdisってるわけじゃないよ!?Σ( ゚Д゚)

そしてマツダさんは、この自己満足商品と半歩の堺のギリギリのラインで、「自社ブランド」を構築しようと頑張ってるんだと思います。

こう書くとめちゃめちゃ抽象的ですが、要するに、

・走りと燃費
別に燃費を捨てているわけではないけど、むしろ走りでしょ。燃費のために走りを犠牲にするとかありえんでしょ。……という思想を全車に徹底。

・スタイルと使い勝手
別に室内空間や使い勝手を捨ててるわけじゃないけど、むしろデザインでしょ。室内やら何やらのためにデザイン犠牲にするとかありえんでしょ。……という思想を全車に徹底。

というのが今のマツダであることは明白です。(もちろん、公式には『両立』とは謳ってるし、実際に結構頑張ってるとも思うけれども…)
本当に一般ユーザが訴求するところから、半歩ズラしてるところに、自社商品の価値を提供しようとしてるわけですな。

これは逆方面でもまた然りで、例えばロードスター。

新型ロードスター赤(試乗イベント)

この美しきモンスターが、しかし1.5Lエンジンしか搭載しないのは何故か?

スポーツカーだったら踏んだときに絞り出せるパワーが欲しいよね、という要望をマツダが無視してる理由こそ、この「自己満足戦略」にあると思ってます。

極論と言えばそうですが、要はマツダが高出力エンジンつくって、海外メーカーに勝てる見込みがあるかどうか、ってところでしょう。
FIATの1.4Lターボに、「力」で勝るエンジンをマツダがつくろうと思うと、それは大変な労力です。(あのエンジンは前にエンジンオブザイヤー取ってるし)
だからこそ、パワフルさで勝負を挑まない……挑めないのです。
技術的な限界、と言っても良いと思います。

それでどうしたかと言うと、

「エンジンの魅力は力ではない! 官能性だ! 人馬一体の気持ちよさだ!」

という独自理論を持ち出して、その道を極めんとするわけですw
これが先述の「自己満足戦略」ですな。

その姿勢を「逃げ」だと非難する人はいるでしょうが、私は仕方ないと思います。
何故ならマツダには「カネがない」から。
十分な研究開発費があれば、ポルシェやフェラーリとニュルのタイムアタックで競ってること間違いなしですが、先立つモノがないのでできないのがマツダさんの大人の都合なのです。

結局、そのマツダ理論についていけなくて、他社に流れる人がいたとする。

それは仕方がない。

だって、殴り合っても勝てないんだから。

殴り合えば、そういう指向のユーザをつなぎとめることはできたかもしれません。
しかし、それではジリ貧です。
カネがないので商品は列強に勝てなくなり、ユーザは徐々に奪われ、差は大きくなっていく。
それを嫌って、マツダは現在のような強硬策に出たのでしょう。

このあたりは、賛否が別れるところでしょうね。
新規ユーザの獲得コストというのは、既存ユーザに新しい商品を買わせるより遥かに高いと言われますから。
でも、新規ユーザを頑張ってつなぎとめようとするとカネがなくなって他の開発を十分にできない、とかって結果になるんでしょうか。
うーん、難しい。。。( ゚Д゚)

ミニバンとか、トヨタとの提携でうまくヤリクリしてほしかったという気持ちも、なきにしも非ずですが。
まあ簡単に言うなよって話なんでしょうねww
開発費出し合って次期WISHとプレマシーを共同でつくればいいのに……って、ラフェスタもあるのか(´・ω・`)

マツダという会社がトクベツな理由

マツダという会社がプレミアムなのは、別に値段ではありません。

もちろん、後々はお値段も上げていかなきゃいけないんでしょうが、彼が目指しているのが単なる高級車路線ではないことは明白です。

プレミアムというのは、「尖り」であると思います。
日本語英語なので言語学的な意味合いを定義づけるのは難しいですが、そのブランドの商品に付加される「特別な何か」を指して、プレミアムだと言うのだと思います。

消費者に対して、「マツダでなければダメな理由」をこじづける。
これが現在のマツダの凄みだと思います。
そしてその「マツダでなければダメな理由」こそが、マツダという会社をプレミアムなものにしていくのでしょう。

ニーズのスキマ。

徹底した弱者の戦法。

このマツダの方針が、果たしてどれだけ花開くかどうかは、神のみぞ知るというところです。
舵取りを間違えれば、会社があっという間に潰えてしまうかのような、非常に危険な戦略です。

しかし確かにマツダは、この「自己満足戦略」を着々と進めつつあるようです。
大ヒットしたディーゼルエンジンもさることながら、EVかPHVという時代に打ち出す、HCCIエンジンの大冒険は、我々ファンの胸をアツく焦がすには十分。
そのあとには、あのロータリーエンジンの復活も控えています。

世間様の論調に背を向けて、マツダという小さな飛行船の大冒険は、まだまだ続くようです。

逆転のための布石はある

実は、マツダには起死回生の切り札があります。

ロードスターのパワー不足問題が好例でしょう。
マツダ車にはパワーが足りない。
でも列強に勝てるエンジンを開発する力(カネ)もない。
仮に今の状態でV6なんてつくっても絶対に大手高級車メーカーには勝てません。

じゃあ、どうするのか?

方法はたった一つ。

マツダにしかできない、高出力エンジンを載せるしかない。

何か差別化された、高出力エンジンを載せるしかないのであります。

つまり、ロータリーエンジンを搭載するしかないと思うのです。

こう書くと素人の妄想乙とか思われそうですけど、マツダの持ち駒で最大の差別化手段がロータリーエンジンであることは疑いありません。
マーケット的に見ても、マツダが打てる起死回生の一手はロータリーしかないと思っちゃいます。
これは電動化でも同じで、PHVで電動化を進めた後で、パワートレインにロータリーを採用することができれば、他社とは違う圧倒的な差別化を推し進めることができるわけです。
(その妄想はコチラの記事を見てね!)

まあ、簡単に言うなよって話ですが(汗)

流石に現状では非現実的ですけど、RX-VISIONが成功し、ロータリーレンジエクステンダーで量産化に向けて舵がきられれば(そして量産品を使いまわすことができれば)、可能性はあります。

そしていずれ水素の世界が来るとすれば…………?

なんて、このあたりは全然妄想でしかないですけどね(^^;

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