3列シートミニバンが核家族のファミリーカーに不要な理由を数字で検証する!【パワー編】

ファミリーカー

前回の記事、

3列シートミニバンが核家族のファミリーカーに不要な理由を数字で検証する!【予算編】

では、3列シートミニバンを購入することによる金銭的負担を検証してきました。
10年で80万という数字は、あくまでも単純計算ではあるものの、一つの参考値となり得る値だと思いますので、まだ未読の方は是非ご一読あれ!!w

そんな一方で、

「いや、ミニバンの方が排気量多いから高いの当たり前じゃね? 積載力違うよw」

という考えをお持ちの方はおられると思います。
確かにミドルクラスミニバンはだいたい2,000cc。
前回比較した2列シート5人乗りのクルマたちは、せいぜい1,500cc程度に過ぎません。

当然、ミニバンは7人を運ぶ前提となるので、相応の出力が求められています。
では、家族4人を運ぶ上で、パワフルな選択肢はどれなのでしょうか。
今回は「パワーウェイトレシオ」「トルクウェイトレシオ」という考え方をもとに、ミニバンと通常の2列シート車の積載力の差を検討していきたいと思います!!( ゚Д゚)ノ

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ファミリーカーにパワーが必要な理由

さあパワーだ! トルクだ! 馬力だ! となると、

「えー、私パワーなんてどうでもいいしぃ……(*‘∀‘)」

という方が当然おられるかもしれません。
ですが、このパワーをバカにしてはいけない。

ファミリーカーにとって何故パワーが重要であるかと言えば、「普段の乗り味の楽しさ」に影響するのはもちろんなんですがそれ以上に、

「高速道路での乗りやすさ」

に確実に影響します。
軽自動車にターボを積むモデルが多数出るのも、主にこのためです。
パワーのないモデルではほぼ「右車線を走れない」ような形になってしまいますし、100kmで左車線を巡行するのにも結構神経を使います。

もちろん、どのモデルであっても昨今の普通車、高速道路で「キビシイ…(*´ω`*)」なんて事態は普通には起きません。
が、乗車定員いっぱいに家族を乗せたとなると話は別……。
相応のパワーがあるクルマでないと、高速走行に耐えられないわけですね。

核家族を運ぶミニバンと普通車のパワー

というわけで、まずはミニバンたちの「パワー」をカタログ値から考えてみましょう。
以下の表をご覧ください。(HVモデルは除いています)

車種 排気量 最高出力 最大トルク 車重
ノア 2,000cc 152ps 19.7kgf・m 1,570kg
ステップワゴン 2,000cc 150ps 20.7kgf・m 1,620kg
セレナ 2,000cc 150ps 20.4kgf・m 1,650kg
シエンタ 1,500cc 109ps 13.9kgf・m 1,310kg
フリード 1,500cc 131ps 15.8kgf・m 1,340kg

上三つがミドルクラスミニバン、下二つがコンパクトミニバンですね。

最高出力・最大トルクというのが、その車のパワーです。
出力は「ぐぉ~んと伸びる感じ」であり、トルクは「引っ張ってくれる感じ」であるとか、色々と細かい説明をしだすと大変なのですが、とりあえず簡単に言えばこの2つの数字がそのクルマのパワーであり、加速力であり、スピードであるわけです。

さて、それではミニバンに対抗する2列シートな普通車たちのラインナップをご紹介しましょう!w(各車、MTグレードは除いています)

車種 排気量 最高出力 最大トルク 車重
カローラ(※1) 1,500cc 109ps 14.1kgf・m 1,130kg
アクセラ 1,500cc 111ps 14.7kgf・m 1,280kg
インプレッサ 1,600cc 115ps 15.1kgf・m 1,300kg
フィット 1,300cc 100ps 12.1kgf・m 1,030kg
スイフト 1,300cc 91ps 12.0kgf・m 870kg

※カローラフィールダーの1.5G

上3つが、いわゆるノアクラスの対抗馬であるCセグメント車。
下2つが、シエンタフリードの対抗馬であるBセグメント車(上級コンパクトカー)です。

スイフト軽いwww

ミニバンのパワーウェイトレシオを比較

では、ここから計算。

単純な最高出力ではなく、「パワーウェイトレシオ」という考え方を一つの基準にしてみたいと思います。
これは何かというと、「重さ1kgに対するパワー」ですね。
100馬力のクルマで100kgのものを運ぶのと、1000kgのものを運ぶのとでは、当然後者の方が体感するパワーは違ってきます。重いから遅くなるわけです。
これを数字で、ざっくりと検証してみたいと思います。

パワーウェイトレシオの計算方法は、

重さ ÷ 馬力

なので、単純計算でトヨタさんちのノアくんの場合は、車両重量が1,570kgなので、

1,570kg ÷ 152ps = 10.3kg/ps

となります。この10.3kg/psというのがパワーウェイトレシオですね。
トヨタさんちのシエンタくんの場合は、

1,310kg ÷ 109ps = 12.0kg/ps

となりました!!
一見するとシエンタくんの方が数字が大きいので、スゴイのかと思ってしまいますが、実はこの数字は小さいほうが加速性能が良いという意味になります。
1馬力で10.3kgを運べばいいのがノアで、12kgも運ばないといけないのがシエンタという考え方ですね。

しかも、この数字はそのままではあまり現実的ではありません。
何故なら、車両重量は実際の数字ではなく、ここに乗車定員4人が加わるからです。
4人家族でその重量を、

パパ:80kg
ママ:60kg
アニキ:50kg
イモウト:30kg

ぐらいだと勝手に仮定しますと、合算して220kg。
ノアくんの実際のパワーウェイトレシオは、

(1,570kg+220kg)÷152ps=11.7kg/ps

ということになってきますね!

さあそれでは、ミニバン各車のパワーウェイトレシオ(下表PWR)を並べてみましょう。

車種 最高出力 車重 PWR(0人時) RWR(4人時)
ノア 152ps 1,570kg 10.3kg/ps 11.7kg/ps
ステップワゴン 150ps 1,620kg 10.8kg/ps 12.2kg/ps
セレナ 150ps 1,650kg 11.0kg/ps 12.4kg/ps
シエンタ 109ps 1,310kg 12.0kg/ps 14.0kg/ps
フリード 131ps 1,340kg 10.2kg/ps 11.9kg/ps

というような数字になってきました。

それでは、該当する2列シートな普通車たちの数字を見てみましょう。

車種 最高出力 車重 PWR(0人時) RWR(4人時)
カローラ(※1) 109ps 1,130kg 10.3kg/ps 12.3kg/ps
アクセラ 111ps 1,280kg 11.5kg/ps 13.5kg/ps
インプレッサ 115ps 1,300kg 11.3kg/ps 13.2kg/ps
フィット 100ps 1,030kg 10.3kg/ps 12.5kg/ps
スイフト 91ps 870kg 9.6kg/ps 11.9kg/ps

このような結果に!

乗車定員ゼロの車重だけで見た数字については、正直それほどに違いがあるわけではありません。
がしかし、4名乗車を考えると、その数字の差は当然のように開きます。
元からパワーのあるミニバンの方が多人数乗車時には有利なのです。

トルクウェイトレシオで見る運動性能の差

しかし、パワーウェイトレシオはそれほど現実的なパワーの差ではありません。
高回転で「ぐわっ」と加速するときの気持ちよさこそあれ、むしろ実際の「運ぶ力」に関係するのは「トルクウェイトレシオ」でしょう。
これは低回転(低速)からの「力の出る感じ」なので、実用的なパワフルさにダイレクトに影響する数字です。

それでは、ミニバンと普通車のトルクウェイトレシオ(以下TWR)を一覧でどうぞ!
これも「数字が低いほど運ぶ力が強い」という意味です!

ミニバン(3列シート)

車種 最大トルク 車重 TWR(0人時) TWR(4人時)
ノア 19.7kgf・m 1,570kg 79.6kg/kgf 90.8kg/kgf
ステップワゴン 20.7kgf・m 1,620kg 78.2kg/kgf 88.8kg/kgf
セレナ 20.4kgf・m 1,650kg 80.8kg/kgf 91.6kg/kgf
シエンタ 13.9kgf・m 1,310kg 94.2kg/kgf 110.0kg/kgf
フリード 15.8kgf・m 1,340kg 84.8kg/kgf 98.7kg/kgf

普通車(2列シート)

車種 最大トルク 車重 TWR(0人時) TWR(4人時)
カローラ 14.1kgf・m 1,130kg 80.1kg/kgf 95.7kg/kgf
アクセラ 14.7kgf・m 1,280kg 87.0kg/kgf 102.0kg/kgf
インプレッサ 15.1kgf・m 1,300kg 86.0kg/kgf 100.6kg/kgf
フィット 12.1kgf・m 1,030kg 85.1kg/kgf 103.3kg/kgf
スイフト 12.0kgf・m 870kg 72.5kg/kgf 82.5kg/kgf

やはり2,000ccの壁は厚いというべきか……。

コンパクトミニバンはともかくとして、ふつうに考えれば2,000ccのエンジンを持つミニバンたちがスペックで圧倒します。
元の車両重量のハンデを全く苦にせず、普通車たちを振り切る計算になりましたね。

2列シート最廉価グレードはパワー不足?

ということは、2列シート車の最廉価グレードは、核家族を運ぶ上でパワー不足なんでしょうか?

これについては、最終的にはドライバーの主観に依存することになります。
が、ふつうは「そんなことはありません」が正解です。
ただし、首都高のような超高速合流を要求されると、もうワンランク上のクルマがあった方が頼もしくなる、とも思います。
そもそも高速道路では、「パワーがある方が運転が絶対に楽」だというのは事実です。
片道1時間や2時間程度の高速走行ではそれほど気にはならないかと思いますが、高速道路を多用するような方、ロングドライブの多い方は、パワーのあるクルマを検討された方がいいかもしれませんね……。

だからと言ってミニバンを買えというわけではありませんよっ!!( ゚Д゚)ノww
普通車の上位グレードを買ったらよいと思うのが、ソレガシの見解でありますw
ただ、前記事にてミニバンと普通車の購入時の価格差は50万ぐらいだとお伝えしましたが、これが普通車のグレードを(エンジンがよくなるグレードまで)上げると、その差は30万~20万ぐらいまで縮まりますので、「それならミニバンにしちゃう?」という意見が多くなるのも事実かも……w

用途に合わせて、しっかりとグレードも見定めたいところですね!(*´ω`*)ノ

全然どうでもいい話ですが、PWRもTWRも、一つ一つWindows付随の電卓で計算したら猛烈に時間がかかった……。
Excelで一括計算すればよかったと気づいたのは半分ほど記事を書いてからでしたとさww

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